【恵の朗読】

テーマ曲をバックに、恵の手紙の朗読と
恵の働く様を描いたイメージカットが流れる。


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(朗読)
三重のおじいちゃん、お元気ですか。
結婚式以来、ご無沙汰しています。
バタバタしていましたが、新居も決まり
ようやく落ち着いて暮らせるようになりました。
新しいマンションは、昭治さんの実家の近くなんですよ。
結婚する以前に、私が働いていた病院からはちょっと遠いので、
勤めは変えることにしました。
ことぶき苑という福祉施設です。
家がなかったり、仕事がなかったりする人達の
社会復帰と自立した生活を支援する施設です。
当初思っていた職場とは違いますが、
通勤は自転車で行けるし、夜勤もないので
新婚の私にとっては良い条件です。
ちょっと変わった人が多いですけど、治療を受けてますから
大丈夫です。また三重に遊びに行きますね。
季節の変わり目、お体に気をつけてお過ごしください。

平田 恵

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(イメージカット)
【自宅から自転車に乗って通勤する】
【朝礼で挨拶する】
【血圧を測る】
入居者の血圧測定をする恵。
何十人という行列が出来ている。
【薬を整理する】
【階段を駆け下りる恵】
踊り場でくるりと1回転する
・・・


「1週間後」


【ナースステーション】

出演者
平田 恵
渋川 愛(看護師)・・・片桐はいじ みたいな人
佐倉麻里(看護師)・・・桜庭ななみ みたいな人


渋川「それでは、本日の申し送り始めます。
   まずは田所さん、昨夜発熱があったので、バイタル次第では受診お願いします。
   橋本さんは高橋医院より薬の追加があったので、薬情を確認して、間違えない様に・・・
   後は特に変わりありません。」
佐倉「毛利さん、田辺さんは本日精神の受診があります。
   角田さんは歯科医に・・・」
渋川「歯科?」
佐倉「入れ歯が合わないから、直して欲しいとか」
平田「午前中は安西さんのリハビリがあるので、付き添います。
   午後からは入居者全員の薬のチェックです。」
渋川「何人分?」
平田「46人です。」
渋川「よろしくね。ウチは100人集めないとペイできませんから・・・
  大変でしょうけど、まだまだこれからよ。
  佐倉さん、受診から帰ってきたら手伝ってください。
  それでは、今日も頑張りましょう。」
  

【リハビリ室】

出演者
平田 恵
十河 亘(作業療法士、介護士)・・・光石研 みたいな人
安西 翔太(入居者)・・・高良健吾とか窪田正孝 みたいな人


歩行訓練をする安西。
それを見守る恵と十河。


十河「どう?もう仕事には慣れた?」
 恵「いえいえ、まだ誰が誰やら、何処が何処やらで・・・
  安西さんはここの入居者としては若いですよね?」
十河「そうだね、ここでは一番若いかな。
  今後の支援方針にも関わるから言うけど、
  彼はどっかのヤクザの、組長の運転手だったらしい。
  ある日、組長を迎えにクルマを運転してったら、
  ミラーかどっかをぶつけちまった。
  びびった彼はそのまま、クルマを置き去りに逃げ出して、
  その足で近くのビルの屋上から飛び降りちまった。
  7階建てのね。
  奇跡的に一命は取り留めたんだが、
  彼の記憶は消えて、後遺症も残った。
  今では10歳児の知能しかない。」
 恵「そのヤクザは?」
十河「屋上からダイブして、病院の集中治療室へ直行。
  退院してそのままここに連れてこられたので、
  手も足も出ないさ。
  我々としては出来るだけ機能を回復させて、
  職業訓練をして、
  自分で生きていけるようにするしかないね。」
 恵「人間のカラダって案外丈夫なんですね」
十河「・・・・」
  「安西さん、今度は反対周りに回ってみようか?
  バーにしっかりつかまってね」

どこかでパタンパタンとボールの跳ねる音がする。
真剣な安西の表情。


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ふーん、結婚してるんだあ?
って、恵ちゃんて誰が演るの?