【面構えと声】

本編ディスクには、映画本編と予告編集。
本編映像には、監督:松岡錠司、脚本:真辺克彦 小嶋健作に、
ドラマ版監督: 山下敦弘,を加えた4人のオーディオ・コメンタリーが設定できます。
制作や撮影の裏話はもとより、監督の「多部ちゃん愛」が垣間見えて面白いです。
松岡監督の多部ちゃん評は、
・目つきがいい
・首が長い
・色気というか健康的
・とろろの垂れたのを上手く隠してくれてる
・とろろをかきこむ手首の角度がいいんだよ
・自転車で坂の相当上まで行くんだよ
・うまく演ってくれてる
・声がいい
・小さい声でも明瞭に聞き取れるんだよ
等々(ほとんどオジサンの感想)
周りの人は反応が薄いというか、話合わせてくれてるというか・・・

これって、もし私たち多部マニア、タベワズライ、タベリストが
いかに多部ちゃんの話をしようと、こんな風に周りからちょっと浮くかもしれない、
という実例を目の当たりにしてるのかも。
鉄男クンや歴女サンなんかもこんな風に、周囲を引かせているのでしょうか。

ただ時々鑑賞会になってしまって(『鹿男』もそうでしたが)
「おい、なんかコメント言えよ」って感じになるのも面白いです。

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「いい顔してるねえ」
「目がいいんだよ」
野生的な多部ちゃんの魅力バクハツです。
「なに見てんだよ~」みたいな。
リハーサルから本番が「終えた後も
多部ちゃん、がんがん飲んでいたらしいです。
この辺からもう「多部ちゃん」呼び。
(しかも言い慣れてる感じ)


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常連サンの食べてるのを見て、「同じもの下さい」
部外者の雰囲気ムンムンですね。


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監督が「ちょっとやってみたかった」という小芝居。
でもちょっと観客には受けてました。
めしやの厨房にマスター以外の人物が初めて入った瞬間です。
「この汗染みが大事なんだよ。メイクさんと二人で何度も何度も霧吹きをかけた」
「いくら汗染みをつけようと、何日も風呂に入らなかった女の子に見えない。
多部さんの清潔感が消えない、って言ってましたね」


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包丁を研いだお礼に「銭湯に行きなさい」と、お金を渡されます。
映画史上もっとも説得力ある洗髪シーン。
多部ちゃん思いっきりゴシゴシ洗ってますね(笑)
「お風呂に入れて良かったねえ」
監督、それただの感想w

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「気持ちよさそうに入ってたなあ」
「首が長いですよね」
「髪をアップにすると存在感が出てくる。
彼女の身体的特徴だね」
松岡監督・・・

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「女将さんとみちるのやりとりを見せたかった」
本来であれば、みちるはさっさと厨房に戻るべきところを
画面に居続け、こんな構図になったとか。
多部ちゃんらしく上手く演ってくれて」違和感ないでしょ?って
そういやあ、不思議な場面ですねえ。


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やっと手足を思い切り伸ばせる寝床にありついた。
ストリッパーや風俗嬢やらがボーダーレスに行きかう深夜食堂の世界で
なんとか「料理人」としての自分の居場所を仮にでも見出せた、
安堵感とこれからの漠然とした不安、労働の後休息をとるみちるの姿が描かれます。


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「心象風景に女性ボーカル、ちょっとやりすぎたかなあ」
松岡監督意外に素直に「後悔」してます。
あと女将さんが手酌で飲んでるシーンで
「ちょっとアンニュイすぎたかなァ」とか・・・

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風鈴を真剣に吟味するみちる。
一応演技指導通りなんですけど、多部ちゃんが演ると、なんとなく可笑しい。
右側はチンピラのゲンさんはないですか?
風鈴屋手伝ってんですんね(ホトンド邪魔してるみたい)
「おいくら?」「10円」「いや、千円でお願いします」のやり取りは
現場でのインスピレーションで生まれました。

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初対面なのに風鈴の音に聞きほれる2人。
横浜聡子監督作品の「2大女優」のツーショットですね。

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マスターの手がよくなり、そろそろめしやを去る時が・・・
「ちょっと前フリになっちゃって、やりすぎたかなあ」
監督、こういうショットいれたかったんですね。ワズラってますよ(笑)


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ラーメン屋の出前の女の子に「おはよう」と声をかけるみちる。
洗いざらした木綿のような素朴な美しさです。
故郷から出てきて、東京で頑張ってる女の子同士の友情というか連帯意識。
「女性同士の友情」というのも多部ちゃん作品の一貫した裏テーマですね。

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「坂のけっこう上のほうまで漕いでいるんだよ」
「若さですね」
「・・・」(いや、それだけじゃなくてさと言う感じの間)
監督、何がおっしゃりたいんで?

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「もう会えなくなるかもしれない」
そんな2人の会話をオダギリ・ジョー扮するお巡りさんが
「ん?」という感じで聞いています。
これが後に続く「前フリ」になっているそうです。

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出ました。いかにも「三文芝居」をしている、とわかる芝居。
「凄い難しい芝居なんだよ」
みちるの「ああ、これはこの人の芝居に合わせるんだな」と
アイコンタクトで理解して、微妙に寄り添う・・・
このギコチナサがまんざらでもありませんw
「こんな吹き溜まりに・・・」
と言われた時の常連さんたちの「リアクション大会」が可笑しいです。

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みちるの長いひとり語り。
「小さくても、台詞が明瞭に聞こえるんだよ」
「聞こえますね」
監督、知ってます(笑)
私たちもきっとこんな風に多部ちゃんを語って、
周囲に気を使わせてるんでしょうね(反省)

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協奏曲の終盤、長く見事なカデンツアのようなみちるのひとり語りを受け、
ここで「出来るものなら何でも作るよ」の極め台詞が出てきます。
「深夜食堂」ファンなら待ってました!となるシーンですね。

ばっかみたいに「決め台詞」を何度も連発させるようなどこぞの素人脚本家に
見習って欲しいものです。

それにしてもマスター丸くなったなあ・・・
本当はみちるは「好みのタイプ」だったのでしょう。
シーズン1の「猫まんま」でも同系列の田畑智子にウキウキしてました。
(店を小ギレイに飾ったり・・・)
だから、女将さんがヤキモチ焼いたのも「女の本能」で
”コイツは危険だ”とうすうす感づいたのかも知れませんねw

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「めしや最後の日」にとろろごはんを所望するみちる。
「この手首の角度がいいんだよ」「ところ垂れるところを上手く隠してくれた」
監督、ちょっとついていけません(笑)
多部ファンにはなんとなくわかりますけど・・・

「食べてるだけのシーンだけど、喜びがあるんだよ」
「もっと(長く)映しといても良かったなあ」
これは最大の賛辞ですね。

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映画の終盤、再び登場のみちる=多部ちゃん。
もうすっかり馴染んで満面の笑みです。
『真夜中からとびうつれ』で共演した宇野祥平扮する小道チャンも
いるんですが、マスターの影に隠れちゃった(笑)
「もうすぐ終わりなんだなあ・・・っていう感じの画だね」
「大団円ですね」

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というわけで、めしやというお店が主役の映画でした、とさ。

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