【今度生まれる時は、海のあるところの子に生まれたい】

いよいよC級ドラマの烙印を押された(笑)『ドs刑事』ですが・・・(同感です)
心のモヤモヤを晴らすべく、多部ちゃんの出演した旧作に救いを求める諸兄も多いかと
思われる昨今、私は先日の『ルート225』にひきつづき『対岸の彼女』を観ました。
まるで、空気不足で水面で口をパクパクさせる金魚みたいです。

『対岸の彼女』の過去パートは心がヒリヒリしてしまいます。
ノスタルジックでリアルで残酷でポエティックですね。
青春時代の閉塞感とやるせなさと切なさ、僅かに感じるほろ苦い甘さ、
こういった空気感を醸し出している映像はそう多くありません。
最近では、ドラマ『Nのために』の小豆島パートがそうでした。
『対岸・・・』は海のない地方の持つ「閉塞感」、
『N・・・』は四方を生みに囲まれた「閉塞感」。


それにしても『対岸の彼女』の多部未華子はパーフェクトでしたね。
登場時のコケティッシュで、かつ逞しい感じ。
貧しい暮らし(誰にも隠していた本当の自分)を親友に見られたときの哀しみ。
民宿のバイト先での親友(葵)との楽しい、生き生きとして
自分の素をさらけ出せた夢のような日々からの「帰りたくない」の涙。
強がって精一杯生きてきた「堤防」が、楽しかった日々を経験したことによって
一気に崩壊した瞬間でした。
逃避行中の(今の意味合いとは違う)ギャルメイクはご愛嬌として
幾分蓮っ葉な立ち振舞いも堂に入ってましたね。
そして、事件後しばらくしてようやく再会した彼女は憑き物が落ちたように
もはや別人のようなオータを出していました(ここが見事)

この作品の原作は角田光代、
脚本を手がけたのは、神山由美子(のちに『大奥』の脚本を担当)
ちなみに『Nのために』の脚本は 奥寺佐渡子という人で
映画『八日目の蝉』も手がけています。
(つまり角田光代つながりw)

何が言いたいかと言うと、

脚本だよ!! いづみたん!

ドラマ独自の人物や展開、キャラクターの心情が伝わる脚本とそれを演じる役者たち、
細やかな演出などがうまく噛みあいクオリティの高いドラマであれば、
視聴率とか関係なく、賞賛すべきは賞賛します。
黙って笑ったり、泣いたりしますって。

わかったよ、博士・・・
吉田羊の活かし方、と口酸っぱく言ってたら、アレかい?
とんだドsだったねw
もうなにも言いません。


閉塞感つながりで、今度は『すみれの花咲く頃』を観ようかな・・・っと

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とっておきの場所。
思えばこのシーンを探して、(レンズ沼ならぬ)多部沼へと引きずり込まれた私。