【クリスマスの約束】

みなさま、2014年のクリスマスいかがお過ごしでしょうか?

14年前に細々と始まった小田和正『クリスマスの約束』。
初回は、声をかけたアーティストに悉く(丁重に)断わられ、
ゲストが1人も来ない、小田のワンマンショーとなりました。

誘いの手紙を送った、SMAPや宇多田ヒカル、かつて不仲を噂された山下達郎等からの
「お断りの手紙」を読みながら、彼らのカバー(『夜空ノムコウニ』とか『AUTOMATIC』とか)
なかでも山下達郎の『クリスマス・イブ』をあのハイトーンボイスで歌うシーンは圧巻でした。

後年、いきものがかりやスキマスイッチとかの若手やかつての仲間が集まるようになり、
去年は吉田拓郎との何とも味のあるライブを繰り広げました。

さて、今年の出演者もようやく発表となり、ここにご紹介できます。


◇   ◇   ◇


TBS系「クリスマスの約束 2014」
2014年12月25日(木)23:45~25:45


<出演者>
小田和正 / キマグレン / 清水翔太 / JUJU / スキマスイッチ
玉城千春(Kiroro) / 夏川りみ / 根本要(STARDUST REVUE)
細野晴臣 / 松たか子 / 水野良樹(いきものがかり) / 矢井田瞳
強調文

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一夜限りのスペシャル・セッション。今宵も楽しみたいと思います。


【優しさをはぐらかさなくなった松尾スズキ】

整理してみると覚悟していたより、分かりやすいストーリーでした。
ただ、初演とか観ていると、ストレートに語ってしまうことの照れから
時事ネタや小ネタ、下ネタ、子どもじみたギャグで煙幕を張って、
ハナシを小難しく見せています。
授業の本筋より、脱線した雑談の方が面白い学校の先生のような・・・

3国に分かれた民族紛争に明け暮れる、もうひとつの日本で
マジシャン、カウボーイ、マタドールの3人によって拉致された少女が
10年間の地下室の監禁生活の末、やっとのことで逃亡。
そのときすべての記憶を忘れ、地上に出てくる。
そのときかた自らを「ケガレ」と名乗る。

地上は戦乱のさなか兵士の死体回収業者、リサイクル食糧会社の令嬢、反対運動グループ、
大豆で出来た代用兵士、一般兵士、そういう諸々の混沌とした世界の中で、ケガレは
きれいな花を見たいという欲望と、自分の重さだけ小銭を貯めることを目標に成長してゆく。

やがて大人になり、ハリコナと結婚することに・・・
そのとき、なにか忘れていたことに気づき、地下室のあった広場へと戻る。
「なにかと待ち合わせしている」
廃墟のようになった地下室にいたのは逃げ出す際に置き去りにした過去の自分。
忌まわしい記憶とともに封印していた幼いままの自分。
「打ち合わせしましょう。上手く行かなくなったら、もう一回最初から」

幼児虐待や性的暴力といった悲惨な目に遭っていた。
大人になった彼女は全てを受け入れた。
過去の自分は大人になった自分を許した。
「私を犠牲に、生きろ!」

そして記憶を取り戻し、アイデンティティを再構築し、
生まれ変わった彼女は宣言する。
「ケガレて、ケガレて、私はキレイ」
そしてよろしく生まれ変わろう
なんどでもやりなおそう


・・・・・・・・・

そしてハリコナは自社のロケットに乗り込み、月を目指すが
途中で爆発し、夜空に大きな花を咲かせた。


◇  ◇  ◇

言ってみれば一本道の人間賛歌を高らかに謳うことを照れた松尾スズキは
ありとあらゆる下世話な小ネタをばらまき、おどけて見せた。
そして再々演、多部未華子という直球勝負上等の逸材を得た松尾は、
「もうバレバレでもいいか!」と思わせるくらい、余分のものをすこし削って
明解な分かりやすい「大人計画」の舞台を作ったのではないかと思います。

だって「とにかく生きろ! 満遍なく生きろ!」ってことでしょう。

だから、(意外にも)とても爽やかなフィナーレを迎えてるのだと思います。
何の予備知識も無く初演の「キレイ」を観て、なにがなんだかわからないまま号泣した知人がいます。
様々な感情が襲い掛かってきたのでしょう。
多部版「キレイ」は、それより(まだまだ大人計画的ではあるけれど)ソフィスティケイテッドされた、
端麗辛口後味すっきりな舞台になっているような気がします。

まあ若いうちはコッパズカシくっても、大人になると臆面も無く
「ガンバレよ!」とか言えるもんですよね。

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オレよりバカがいたー♪

いかん、頭ん中でエンドレスリピートしとる・・・



【生きてるだけで丸儲け】

舞台『キレイ』を観てて、印象に残った役者さんは多かったけれど、
その中のひとりアイダ役の子役(大人計画にそんなのあるわけない)
・・・とばっかり思っていたら、大人の、多部ちゃんと当時同い年の女優さんでした。

身のこなしも台詞回しもしっかりしてて、ミソギとダイズ丸の子ども役を
しっかりこなしていた。気になってパンフレットを見てたら、
エリザベス・マリー だと。
ふざけた芸名つけるにも程がある、と思ったら
本物の人だった(笑)

この人がベッキーの従姉妹という人だったのですね。
ブログを見るとかなりユニークなお方で・・・

すっかり、ファンになっちゃいました。
(多部ちゃんとも仲良しだそうで・・・)

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タベシャがない今、こういう普段の姿はきちょうですね。
(公式ブログ「生きてるだけで丸儲け」スクリーンショットより)


【エリザベス・マリー公式ブログ】


【印象派の大きな睡蓮】

先日、降りしきる雨の中渋谷シアターコクーン『キレイ』をツレと観に行きました。
それは猥雑で下世話で、騒々しくて下品で、あからさまな妄想や欺瞞に満ちていて
それらがごたまぜになった現実(それすらも異次元の日本)とも催眠術の夢の中とも判別できない、
そんな泥沼の世界でした。

そんな汚泥の中で、多部未華子の純真無垢さは硬い硬い芯を内包していて、
どんなに穢れようとギリギリ最後のところで、「成り行き」に同化するのを拒み、
地下室から脱出する際に置き去りにしてきた自分のアイデンティティを取り戻し、

「ケガれて、ケガれて、私はキレイ」

忌まわしい過去の自分を受け入れることによって、新しく生まれ変わる。

再々演の『キレイ』は想像していたよりも何とも清々しい、晴れ晴れとしたフィナーレを迎えます。

「生きろ、満遍なく行きぬけ」

という松尾スズキのメッセージが浮かび上がってきる賛歌でした。

一つ一つを観ると、それはマジシャンの妄想と欺瞞であったり、
カネコキネコの生活力であったりカスミの偽善だったり、
ジュッテンの純愛だったり、ダイズ丸の生き恥だったり、
ケガレのちょっとナマイキな無邪気さだったりするのですが、
キャンバスに絵の具を無造作に叩き付けたようなそれらの点描画を
少し離れたところから眺めてみると、何ともキレイな睡蓮が浮かび上がってきます。

『キレイ』はそんな3時間45分でした。

舞台が終わって、表に出ると雨はすっかりあがっていました。


【多部未華子①】

まさにはまり役。

と、いっても百子、サロメ、家光、恵、も彼女以外には考えられない位の適役でした。
次から次へと「はまり役」が向うからやってくる・・・

最初から、多部ちゃんへのアテ書きで作られた戯曲かと思われるほどでした。
もちろん、どんな役でもこなせる役者とは思いません。
どなたも言うように彼女の童顔の奥には硬い硬い意思(芯)が感じられます。
ですから、悪魔に魂を売り渡してしまうような役は向かないでしょう。
肉感的な女性役も(笑)

大人計画の役者を評して、多部ちゃんは「皆さん、必殺技を持っていて・・・」と言ってましたが
どうしてどうして、多部未華子こそ、なかなか他の人にマネのできない個性の持ち主。
大人計画に一歩も引けをとりません。
(イメージで言うと、悪がきばっかりの学校にで、優等生のクラス委員が大奮闘。
みんな1学期終了のころには少しだけお行儀が良くなった感じ)

『ローマの休日』のオードリー・ヘプバーン、
『風とともに去りぬ』のヴィヴィアン・リー
『サウンド・オブ・ミュージック』のJ・アンドリュース

みんな余人に替え難い「はまり役」でした。
多部ちゃんの次のはまり役はいったい何なんでしょうね?



今日はこんなところで

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【演劇なんて、見えてるものがすべて(松尾)】

『キレイ』の感想ツイやら読むにつけ、大絶賛の嵐に驚きます。
むしろ、多部ブロガーの方が冷静なくらい(笑)
とくに歌に関しては、彼女のファンほど
さほど期待しないほうがいいだろう、と思っていたでしょ(そこにアナタ!)
私もそうです(笑)

多部未華子は「優等生」だということを忘れてました。
「ああ、テストの勉強全然やってないよう」と友達には言いながら、
そこそこいい点取っちゃうみたいな・・・
(『西遊記』の乗馬のときの教訓を思い出すべきでした。
乗馬なんて・・・と自身のなさげなこと言っといて、
いざ本番ではなんなく中国の馬を乗りこなして、
香取御一行を唖然とさせた、という・・・)


口には出さないものの、引き受けたからにはやる、
やるからにはキチンとしたものを見せる、
優等生の意地を見せつけられた様な気がします。
(ビジネスにせよ、スポーツにせよ、芸術にせよなんでもそうですけど)

閑話休題、
思うに演技、歌唱、ダンス 多部ちゃんの身体から表現される全てのものが、
ピュアで凛々しく、気高く、若々しく瑞々しいことに、
映像媒体でしか、彼女の知らない人たちは、存外に驚いたことでしょう。

「動くこと」実はそれこそが多部未華子の真骨頂だと思います。

勿論、作品のボルテージ、音楽、他の出演者の皆さんの熱演もこの高い評価の要因ですけど。

12月16日(火)には、その舞台を、ライヴな多部ちゃんに会いに行きます。

評判を気にせず、なるべくニュートラルにして、この演劇を観に行くことにします。
(わざわざ、ハードルを上げる必要は無いですものね)


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なんか真価を発揮、って感じでしょうか?




【幅6mの睡蓮】

テレビで、黒柳徹子さんがCMしていたので、先日夫婦でチューリヒ美術館展を観に行きました。

《公式サイトより》
スイスが誇る美の殿堂チューリヒ美術館のコレクションを、日本で初めてまとめて紹介します。
出品されるのは幅6メートルにおよぶモネの大作やシャガールの代表作6点に加え、
ホドラーやクレーといったスイスを代表する作家の珠玉の絵画、
さらにはマティス、ピカソ、ミロといった20世紀美術の巨匠の作品など、これまでなかなか来日の実現しなかった
印象派からシュルレアリスムまでの傑作70点以上。スケッチや習作がほとんどない、
まさに「すべてが代表作」といえるラインアップです。


京浜東北線、山手線、地下鉄を乗り継いで、乃木坂にある国立新美術館へ。
平日昼間というのに、来館者は意外に多かったです。
いわゆる代表作よりも、ホドラーやセザンヌの故郷の山河を描いた風景画、
穏やかな!ゴッホやルソーの絵に強く惹かれました。

絵を観るのは「ライヴ」ね

と、ツレは言いました。
彼女はどちらかというと音楽派でして、これまで「絵画」には縁がありませんでした。
それでも作品に込められた画家の情念や企て、苦悩や悲しみ、喜び、執念、郷愁・・・
それらのパワーがとてつもない勢いで観る者にせまってきたそうです。
音楽で言えば、楽譜やCDで再現する「COPY」と、生の演奏会の持つ迫力との違いを
言いたかったのでしょう。ましてやその日観た絵画は、画家本人が描いた作品ですから・・・
そのパワーは圧倒的だったと思います。

帰りにお土産をしこたま買いました。
ガイドブック、気に入った作品のポストカード、特製キットカット、小物入れに丁度いい紅茶ボックス・・・

数万円でゴッホやセザンヌのデジタルコピー(塗られた絵の具の厚みまで忠実に再現!)も売られていましたが、
それらには興味をそそられませんでした。

開催中にもう一度、今度は1人で来たいな・・・」
どうやら絵画の魅力にすっかり取り付かれたみたいです。

◇   ◇   ◇

横浜に帰って、「鮨処なかの」で食事。
生かきやカワハギに舌鼓を打って、好きなネタだけ握ってもらいました。

「これもライヴね。」

ツレは雲丹の握りを頬張りながら、言いました。

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地下鉄東京メトロ千代田線の軒坂駅にあった看板。
気分は盛り上がります。

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美術館の柱に巻かれたポスター。
まわりの紅葉とマッチしています。

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美術館内の壁と来館者のシルエット。
軽食で腹ごしらえしてから、いざ鑑賞。

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持ち帰った戦利品。
ひとり旅先で、明るい漁村の民家を描いたゴッホの絵には涙が出ます。

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鮨処なかので戴いた白子のポン酢和え。

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カワハギを貝割れに巻いて、卵巣を添えています。

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北海道産の生牡蠣。
濃厚でまさに海のミルク。

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大間のまぐろを、赤身、中トロ、大トロでサシミにしてもらいました。
いつまで食べられることやら・・・

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いよいよ握ってもらいます。コハダと中トロ。

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アオヤギと鯵でさっぱりと・・・

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最後に雲丹とあなごで締めます。
いつもはカッパが最後に来るのですが、もうお腹いっぱい(笑)

もうすぐ、多部ちゃんの「ライヴ」に行くんだぜい!


【チューリヒ美術館展公式サイト】
東京は2014年12月15日まで




【13組の音楽家による13の解釈について】

■収録楽曲

1: 井上陽水 / SAKURAドロップス
2: 椎名林檎 / Letters
3: 岡村靖幸 / Automatic
4: 浜崎あゆみ / Movin’ on without you
5: ハナレグミ / Flavor Of Life
6: AI / FINAL DISTANCE
7: 吉井和哉 / Be My Last
8: LOVE PSYCHEDELICO / 光
9: 加藤ミリヤ / For You
10: 大橋トリオ / Stay Gold
11: tofubeats with BONNIE PINK / time will tell
12: KIRINJI / Keep Tryin’
13: Jimmy Jam & Terry Lewis feat. Peabo Bryson / Sanctuary



陽水のは、笑ってしまいました。
コメントとのあわせ技で一本(笑)

リンゴのは、さすがに鳥肌がたちました。
LOVE PSYCHEDELICO が楽しみ(『光』が好きなので)

【宇多田ヒカルのうた~13組の音楽家による13の解釈について 特設サイト】

【宇多田ヒカルのうた~13組の音楽家による13の解釈について 特設サイト】
アルバム・インフォメイション


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【井上陽水-SAKURA ドロップス】

【KIRINJI - Keep Tryin’】

【椎名林檎 - Letters 】